今回は筋トレで腰痛が起きた後の対策方法について私の身に起きた症状や受診当日の流れを合わせて端的にお伝えしていきます。
機序、症状
疼痛箇所:腰の真ん中(胸腰椎移行部、中心部)
受傷機転:デッドリフトでバーベルを床から5cmほど挙上したとき
症状の経過
2か月前に発症、発症から1か月間は軽減傾向であったがそれ以降は徐々に増強、椅子に座ったりや車に乗っていると時間経過につれて増強するため長く座れない。
症状の憎悪姿勢
骨盤前後傾(前>後)
頚椎の屈曲や猫背、背中を反るとき
症状の緩和姿勢
寝た姿勢(仰向け<横向き<斜め向き)
横向きは仰向けと比較し脊椎への負担が軽減されるといわれており私にも当てはまった。
斜め向き(半側臥位)でクッションや布団を丸めたものを背中かお腹側に置くことで腰への負担を最小限にし安楽な姿勢をとることができました。
適度な姿勢の変換、座り直し
同じ姿勢で長時間過ごすと同じ負荷が同じ個所にかかり続けるので痛みが増強します。なので、座りなおすなど適宜姿勢を変えることで一時的な緩和を繰り返しました。
~ 一日の流れ ~
9時:受診
10時10分:診察
10時半:レントゲン撮影
11時半:リハビリ開始
12時半:薬局へ薬の受け取り
腰痛対策
まず、痛みが出現すると
- 発症時~1週間前後の急性期
- 痛みが一定に落ち着く長引く慢性期
上記の2種類に分けられますので、それぞれで行う対策を紹介します。
急性期と慢性期の共通
一般的にいわれていることは下記になります。
寝た姿勢
座っている姿勢が数分続くだけで疼痛が辛くなってきます。
立位や横になると脊柱や骨盤が正常の位置になるため疼痛が軽減します。
特に腰の負担が小さくなる姿勢は「横向きに寝る」ことです。
コルセットを巻く(腹圧を高める)
コルセットを巻くことで腹圧を高めて腰椎が正中位で安定するので疼痛が和らぎます。
疼痛箇所を中心に巻きましょう。
急性期
急性期は受傷から1週間前後、
組織の炎症が始まったばかりの段階です。
一般的に応急処置として取り組まれるRICEに関連することを行います。
RICEのElevation(挙上)については、腰部を挙上するわけにはいかないので含みません。
Rest(安静)
受傷をしたら、まずは安静に保つことが大切です。
安静とは、必ずしも横にして寝かせるとは限りません。
しかし痛みを我慢してむやみに動かすと悪化してしまう可能性があります。ベッドから起き上がる際など突発的な動作は避けてゆっくり動きましょう。
Icing(冷却)
患部を氷のうなどで冷やします。
患部を冷やすことで毛細血管が収縮し、腫れや内出血、痛みなどが抑えられます。ただし、冷やしすぎによる凍傷に注意しましょう。
具体的には、氷を氷のうやビニール袋に入れて患部に当て、20〜30分ほど冷やします。
ピリピリとした痛みが出て無感覚な状態になったら、一度氷を外してゆっくり皮膚感覚を取り戻します。そのあと再び氷を当てましょう。これを何度か繰り返します。
ですが、私は今回すぐに治ると思っていたため行いませんでした。(笑)
Compression(圧迫)
患部にコルセットなどを巻くことで脊柱を正中位に保ち疼痛を最小限に抑えます。
強く圧迫し過ぎると血流障害や内臓機能障害を起こす可能性があるので、食欲不振や皮膚の変色が生じたらすぐに緩めましょう。
慢性期
安静にしすぎると血流が滞るためかえって痛みが長引くことがいわれています。
体を動かすときはしっかり動き、痛みがある場合は休むメリハリをつけることが大事です。
体操やストレッチ
脊柱や骨盤に付着している筋肉のストレッチを行うことで体の緊張をほぐしましょう。
- 両膝を立てて深呼吸でお腹の体操 腹横筋
- 片膝か両膝を抱え持ち上げるストレッチ 大殿筋や腰部
- 片膝を抱え持ち上げ、側方の反対側へ倒すストレッチ 大殿筋
- 片方の大腿後面を抱え持ち、膝を天井に向かって伸ばすストレッチ ハムストリングス
- 片足首を持って膝を曲げて踵をお尻に引き寄せるストレッチ 腸腰筋や大腿四頭筋
- 上側の膝パカパカカ開いて閉じる体操 殿筋群
最後に
早期の処置や体操は、痛みの予後を左右します。
ただし、あくまでも応急処置であって治療ではありませんので、処置後はすみやかに医療機関を受診しましょう。
参考資料
・医学辞典編集部『日常生活ですぐに使える健康知識 家庭の医学 緊急編(SMART BOOK)』SMART GATE Inc.西村典子『基礎から学ぶ スポーツセルフコンディショニング』日本文芸社
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